2013年9月6日金曜日

ケンカの思い出

 最近、街や道のヤンチャというかバカっぽいうるさい若者や勘違いおっさんたちを「狩ろう」「狩りたい」と思うことがなくなったように思う。
 なんというか、スルーが多いというか。

 ふと、自分の「ケンカ」のようなものについて、思い出してみた。
 自転車で帰っていた時。

 小学校のころ、女子高の私立で、男子が1割くらいしかいないという学校にいて、それなりに男子仲は団結していた。
 ただガキ大将や、とりまき、それに一目おかれてる、みたいのはいて、一目おかれるようなやつと、なぐりあった思い出がある。(すごいものではない)
 その時、はじめて(ああ、顔面にもらうと痛いんだなあ、自分が相手の顔面に叩き込むのは、がちっとプラスチックのような感覚で、いやなものだなあ)と思ったように思う。
 原因はおぼえてない。
 もう一人くらい、やはり運動(皆でラグビーをやっていたので、そいつも、その前のやつも得意というか強かった)が得意な一匹狼っぽいやつと殴りあったというかとっくみあった記憶がある。
 ただ、あのころはラグビーを週末とか、休み時間にもやっていて、鼻っ柱つーんとやったりすり傷日常茶飯事だったので、それほどケンカの記憶はクローズアップされていない。
 (むしろ上級生にタックル仕掛けにいく時のほうが何倍も怖かった)

 小学校上級生になって、転校したが、僕はどちらかというとからかわれ組で、かなり仲のよいやつにもからかわれて、ある時キレて馬乗りになって、誰もいない教室でボコボコにした記憶がある。
 僕がかなり一方的で、どうやって仲直りしたかはおぼえていない。
 その教室出たときにもうしていたような気もするし、次の日になんとなくいつもどおり、だったようにも思う。

 小学校高学年で一番勇気がいたのは、6年の担任が体罰すごい使う人だったときのことだ。
 レスリング上がりか何か。
 僕はどちらかというと「いい子」だったのでやられたことがなぜかなかったが、男子はほぼやられていた。
 (女子はなかった)
 まあ、これくらいはどうなのかな~とも思っていたが、ある時ヤンチャバカ系の同級生が授業中何か聞いていなかったかでボコボコに10発以上続けて頭を殴られていた。
 彼は、交通事故で頭を縫っており、サッカーのヘディングとかもちょっと注意したりの子だったので、僕が立って先生に「やりすぎです」と抗議した。
 教室は超凍ってて、先生の矛先は当然自分に向かい、相手は怒鳴り僕はどもりながら抗弁して、そのうち生意気がすぎると思ったのか、胸ぐらひっつかまれて、誰もいない会議室に連れてかれて、壁にがんがんやられた。
 けっこうおぼえてる。
 うれしかったのは、もう一人、一匹狼系の変わり者だが、僕の抗弁の途中で「僕もやりすぎとは思います」みたいに味方してくれ、一緒に会議室で正座や壁ガンされてたことだった。
 こいつは信用していた、それからもずっと(そんなに仲はよくなかったが)

 中学の時、僕はひよって、高校3年の仲のよかった先輩が、2年のクソ不良に因縁つけられてるのを、いちおう何か言った記憶はあるが、身体はってまで止めようとはしなく、その場で過ぎるまで待っていたようなことがあった。
 あれは汚点だった。
 今でもとても嫌だった。
 (絶対に下手すると骨折までいったレベルの腕力さとブチきれバカぶりの相手ではあったが)

 高校の時はたぶん一回だけだったと思う(もしかしたらもう一回くらいしてるかも)
 僕は相変わらずからかわれキャラだったので、しつこくくるやつのある時顔面に一発食らわせたのだが、それだけで後はかわされたり、逆にかなりボコられた。
 中高と、僕はかなり弱体化していたかもしれなかった。
 次第にメンヘラ化もしていたし。

 ハイティーン、20過ぎのひきこもり時代は、多分なかったような気がするなあ…。
 なんというか、自分の自意識に手一杯で、ケンカという選択肢すらなかった気がする。

 空手はじめて、青帯くらいのころから、またトラブルが復活しはじめた。
 もっとも、それは僕の殺気立っているかんじが呼び起こしたものたちかもしれなかった。

 白帯のころ、僕は某暴力沙汰を起こしていて、それはまあ、なんというか、へタレてたメンヘラ時代から、一気にまたこっちの世界に戻ってくるようなものかもしれなかった。
 これは、世話になっている人や友だちが相当からむので、詳しく書くことではない。

 色帯時代のケンカ的なことは、他愛もないことだった。
 松屋で僕の注文してる態度が悪いみたいなかんじで出てからまれて、「うわあうぜえ」とか思っていたが、じゃあやりましょうみたいなかんじで公園に行こうとすると、相手が日和りだして捨てゼリフで去っていった。
 
 そういう相手からのはいいのだが、酔っ払いが調子こいてたり、タバコ吸いに僕が毒づいたりで、トラブルことはとても多くあった。
 本当に恥ずかしいし、実は今でもしかねない部分はあるが。
 
 直接すごい危害を与えることというのはほぼなかった(たぶん)が、思うことはある。
 
 実はケンカには2種類あって、僕が仕掛けた(呼び込んだ)ケンカと、相手のほうから勝手に因縁つけてくる(もしくは誰かが危害を加えられてて、やらないといけない)ケンカと二つがある。

 (他に、すごく尊いというか、損も得もない純粋なケンカみたいのもあると思うが、これは除く。というか、試合以外でたぶん子ども時代に少しした以外にほぼ無い)

 で、僕が仕掛けた時のケンカというのは、ものすごく頭に血がのぼっている。
 不安で、怖い、虚勢を張っている部分もある。
 (負けちゃいけない負けちゃいけないなめられちゃいけない)みたいなかんじで、逃げ道を探している部分もある。
 タバコで因縁つけたりするのもそうだ。
 で、この手のは、負けもなければ勝ちもない。
 相手を弱いものいじめみたいになるか、お互い捨てゼリフや消化不良みたいなかんじで別れるだけだ。
 後味も悪いし、後で後ろから角材でやられるんじゃないかみたいな恐怖的なのもある。

 で、思ったのだが、この手のは、やらなくていい。
 
 もしやったとしても、ケンカから話し合いに持ち込まなければいけない。
 なぜなら、意味がない不毛なものだからだ。

 もう一つ、相手から仕掛けたり、駅で男が連れの女殴ってたり、ラリったヤンキー崩れが暴れて女が逃げてたり、まああと駅でケンカがはじまって回りに迷惑だったり落ちそうで危なかったり…やらないといけないケンカというのはある。
 しょうがなく。
 だって相手が来るのだから。

 で、こういう場合、ものすごく自分はある意味冷静になる。
 「サーッ」と血が頭から足元に抜けて引いて、すごく風景まで色んなところを気にするように見える。
 で、最善の選択肢を選ぼうとして(相手を傷つけすぎてはいけない)(女に危害が及んではいけない)(刃物を持ってたとしたら抜かせてはならない)みたいなところをまず一番達成?しようとする。
 で、なるべく穏便にいきたいので、おだやかな口調だし(時には作戦的におどすけど)、冷静、相手に逃げ道を作ることもする。
 
 上記二つの、空手はじめてからのケンカは、なんというか、生生しいというかくだらないし、詳しくは書かない(細かいのいれると結構あるし)

 ただ、この二つがあるなあ、と思う。

 最近、全身刺青を組み伏せて(ああ、こいつ本当に弱いな)としみじみ思える出来事もあったせいか、街で調子こいてるチャラいのは、ほとんど気にならなくなってきてるかもしれない。
 (機嫌が悪かったり疲れてるとまたイラつきがちらが)

 それよりも、自分の人生、弱いさぼりがちな自分というほうが、よほど組み伏せがたく、しかも相手は離れず自分も逃げるわけにもいかないので、そちらのほうが手一杯で意識がいっている、という有様かもしれない。

 駄文だらだら失礼しました。